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【不眠症】不眠症治療アプリってどんな感じ?

今日の検索キーワードは「不眠症 アプリ 治験」というものでした。この記事では,不眠症治療アプリについて書いていきたいと思います٩( ᐛ )و

アプリで不眠症状が改善するのなら,病院に行かなくても良いし,服薬しなくても良いし,カウンセリングも受けなくて良いし,自分のペースで続けられるし…などなど,思いついただけでたくさん良いことがありました。

さっそくGoogle検索

Google先生に不眠症治療アプリに聞いてみたところ,最初にヒットした記事はこちら。

不眠症治療アプリのサスメドが承認申請へ|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

本文を読んでみると,サスメドという会社が,厚生労働省に不眠症の治療スマートフォンアプリの製造販売承認を申請したという記事でした。

スマートフォンアプリで使用される不眠症の改善方法は,効果検証が行われ,不眠症に効果ありと判定されており,こころの相談室UPでも行われている不眠症に対する認知行動療法(通称CBT-I)です。

睡眠薬治療の問題(耐性や依存)や不眠症に対する認知行動療法の治療者不足問題の有効な打開策の一つとして,治療アプリ開発に着手したとのことでした。

今後は,塩野義製薬と提携して治療アプリを共同開発し普及に勤める見通しということです。

不眠症治療アプリの効果研究

不眠症治療アプリに関しては,様々な研究がなされているようでした。2017年の論文を1つご紹介。

主要評価項目である不眠症の重症度(d=-0.66)および睡眠効率(d=0.71)において,アプリ条件が有利な有意な相互作用効果(P<.01)が認められた。全体として,これらの改善は3ヶ月のフォローアップでも維持されていた。

Mobile Phone-Delivered Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia: A Randomized Waitlist Controlled Trial

どうも効果はあるようだけれど

個人的な見解として,不眠症に対する認知行動療法で練習する内容自体は自分一人でもできるくらい簡単なものであると考えています。その一方で,睡眠日誌や練習内容の継続を一人で続けることはとても難しいと思います。

まずはアプリで不眠症に対する認知行動療法にチャレンジしてみて,続けられなかった場合にカウンセリングを受けてみるという手順が現実的なように思いました。

iOSアプリの睡眠日誌はおすすめです。睡眠日誌をつけながら,不眠症状を改善するコツが紹介されています。その一方で,自動でベッドに入った時刻や中途覚醒の回数を記録し,睡眠効率として表示しているアプリはあまりおすすめできません。妥当性がちょっと微妙…という印象です(睡眠日誌も記録は厳密ではなくだいたいで良いのですが)。自動記録式のアプリは一週間の睡眠効率や理想的なベッドに入る時刻などの計算はしてくれないので,計算機能までついているアプリの使用をおすすめいたします!

それでは今日はこの辺で٩( ᐛ )و