こころの相談室UP - TOP
ご予約はこちら

【Week4】不眠症改善のための4週間の振り返りをしよう!

不眠症に対する認知行動療法,通称,4週間でぐっすりプロジェクトは今回の記事で最後になります。
これまでの4週間で学んだことを1つ1つ振り返っていきましょう。

Week1
不眠症改善のために睡眠日誌をつけよう!

睡眠日誌をつける必要性について解説しました。
睡眠日誌をつける意味とは,睡眠の状態を記憶に頼らず把握するため,実践を通して睡眠の状態がどのように変化したか見極めるための2つでしたね。

睡眠日誌には,朝起きたらすぐに記入する,正確な記録ではなくだいたいの記録でOK(時計を見る必要はない),枕元には置かない,リマインダーを設定するなどのポイントと継続のコツがありました。

記入する項目は以下の9項目でした。

(1)私は〇時~〇時まで昼寝をしました
(2)私は睡眠を促すために〇薬を〇錠(mg),お酒を〇杯飲みました
(3)私は〇時にベッドに入りました
(4)私は〇時に電気を消して寝ようとしました
(5)電気を消したあと,約〇分で眠りました
(6)私は夜,寝た後に〇回目が覚めてしまいました
(7)目が覚めてしまった後,〇分間眠れませんでした
(8)私は〇時に目が覚めました
(9)私は〇時にベッドから出ました

Week2
不眠症改善のための睡眠効率の計算と良眠のコツを知ろう!

睡眠効率,つまり,どれくらい効率よく眠れているかという指標の計算方法と良眠のコツについて解説しました。

睡眠効率の計算方法は以下の4ステップでした。

ステップ1
睡眠日誌の(11)ベッドにいた時間(合計)は(3)〇時にベッドに入りました」~(9)〇時 にベッドから出ましたまでの時間を出します
ステップ2
睡眠日誌の(10)睡眠時間(合計)は(4)電気を消して寝ようとした時刻~(8)〇時に目がさめましたまでの時間を出します
ステップ3
一週間分の睡眠時間とベッドにいた時間を出します。
ステップ4
1週間の平均睡眠時間÷1週間のベッドにいた時間×100を計算します。

良眠のコツは以下の6点でした。

良眠のコツ1
カフェイン等の刺激物を避け,就寝前のリラックス法を見つけましょう。
良眠のコツ2
眠気がきてからベッドに入り,就寝時刻にこだわらないようにしましょう。
良眠のコツ3
就寝時刻はバラバラでOK。起床時刻は一定にしましょう。
良眠のコツ4
昼寝は15時までに20分~30分にしましょう。
良眠のコツ5
眠りが浅いときは,積極的に遅寝・早起きしましょう。
良眠のコツ6
就寝前のアルコールは避さけましょう。

Week3
不眠症改善のために睡眠スケジュール法を学ぼう!

睡眠スケジュール法は以下の6ステップで構成されていました。

ステップ1
起床時刻の設定
ステップ2
平均睡眠時間の算出
ステップ3
平均睡眠時間を分から時間になおす(つまり÷60をする)
ステップ4
Step2の時間に30分を足して新しい臥床時間を算出
ステップ5
起床時刻から新しい臥床時刻を引いて,ベッドに入る時刻を決める
ステップ6
睡眠が安定してきたら,1週間で15分ずつベッドに入る時刻を早める

まとめ

不眠症に対する認知行動療法(4週間でぐっすりプロジェクト)は今回で終わりになります。
睡眠の困りごとが解消されるまで,睡眠日誌をつけ続け,睡眠スケジュール法と良眠のコツを実践してみましょう。
睡眠日誌を定期的に振り返ることで,どれくらい改善したか,あとはどのくらい改善させたいかが明確になります。
また,繰り返しになりますが,不眠症に対する認知行動療法は,身体疾患による睡眠の困りごとでない場合に有効です。睡眠時無呼吸症候群や過眠症が疑われる場合は,専門医を受診しましょう。

4週間お付き合いいただきありがとうございました٩( ᐛ )و