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不登校の理由ランキング?研究レビューが示す“多い関連要因”とは

「どうして学校に行けないの?」 「理由がわからないと対処できない」

不登校や登校しぶりにお悩みの方から、こうした切実な声をよく伺います。ネットで「不登校 理由 ランキング」と検索して、我が子に当てはまるものはないかと探した経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

いじめなのか、勉強の遅れなのか、それとも本人の性格なのか。 今日は、最新の研究レビューをもとに、不登校の背景にある「よくある要因」を整理してお伝えします。結論から言うと、理由はひとつではなく、いくつかの要素が重なっていることが多いのです。

研究が示す「不登校に関連する44の要因」

今回ご紹介するのは、2022年に発表されたLeducらによる研究です。この論文では、過去に行われた15の信頼できる研究を分析し、不登校(School Refusal)と関連する要因を「生態学的モデル」という視点で整理しています。

このレビューによって、不登校のお子さんとそうでないお子さんを分ける、統計的に有意な「44の要因」が特定されました。これをわかりやすく4つのカテゴリーに分けて見ていきましょう。

𝟭. 本人の要因(個人)

最も多く報告されているのは、やはり心理的な苦しさです。

𝟮. 家庭の要因

家庭環境も、お子さんの状態に影響を与える一因となりますが、これは「親が悪い」という意味ではありません。

𝟯. 学校環境の要因

学校という場所が、お子さんにとってどう映っているかも重要です。

𝟒. 友達・同級生の要因

対人関係のトラブルは、直接的なきっかけになりやすい要素です。

僕の臨床での見立て:要因は「ランキング」ではなく「パズル」

この研究結果を見て、「うちはこれだ!」とひとつに絞れた方は少ないのではないでしょうか。むしろ、「あれもこれも少しずつ当てはまる」と感じた方が多いはずです。

僕の臨床経験からも言えることですが、不登校の理由は「ランキング1位の理由だから起きる」というものではありません。 例えば、もともと「人一倍敏感な特性(個人要因)」があるお子さんが、たまたま「先生の叱責が激しいクラス(学校要因)」になり、そこで「親御さんが仕事で忙しく相談できなかった(家庭要因)」という状況が重なったときに、はじめて「行かない」という行動が選択される、といったイメージです。

これらはジグソーパズルのように組み合わさっています。どれかひとつのピースだけを取り除いても、全体像は変わりにくいのです。

メカニズムの理解と現実的な工夫

では、このように複雑な要因に対して、ご家庭でどのような工夫ができるでしょうか。

  1. 「複合的な問題」として受け入れる 「いじめがないなら行きなさい」と突き放すのではなく、「勉強も不安だし、先生も怖いし、お腹も痛いんだね」と、複数の辛さが重なっていることを理解してあげてください。それだけでお子さんは「分かってもらえた」と感じ、安心感が生まれます。
  2. 身体症状を「防衛反応」と捉える 朝になるとお腹が痛くなるのは、学校というストレス源から自分を守ろうとする身体の正常な防衛反応(条件づけられた反応)です。仮病ではありません。「行かなくていいよ」と決まると痛みが引くのも、身体が安心した証拠です。このメカニズムを理解し、まずは身体を休めることを優先しましょう。
  3. 環境の「相性」を調整する 研究にある通り、「学習の苦手さ」が背景にある場合、いくら心を励ましても登校は難しいままです。
    • 宿題の量を減らしてもらう
    • 別室で過ごす時間を設ける
    • 相性の良い先生やスクールカウンセラーを見つける こういった環境調整(エコロジカルなアプローチ)が、再登校への近道になることがよくあります。

まとめ

不登校の要因は、個人、家庭、学校、友人関係と多岐にわたります。これらが複雑に絡み合っているため、ご家庭だけで原因を特定し、解決しようとするのは大変な重荷になります。

「何が原因かわからない」と迷ったときこそ、私たち専門家を頼ってください。絡まった糸を一緒に解きほぐし、お子さんの負担を減らすためにどこから手を付ければよいか、具体的な作戦を立てていきましょう。

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