人間関係の核心に迫るための重要なツールとして、心理学界で広く認められている「ビッグファイブ性格検査」。この検査は、個々の性格を「開放性」「誠実性」「外向性」「親密性」「神経症的傾向」という5つの基本的な性格特性で評価します。特に恋愛や友情といった人間関係において、相手との相性は幸福感や満足度に大きく影響を与えます。しかし、なぜ私たちは特定の人々と素晴らしい相性を持ち、そして他の人々とはそうでないのでしょうか? そして、性格は私たちの相性にどのように影響を与えるのでしょうか?
ビッグファイブ性格検査は、人の性格を5つの大きな部分でチェックする方法です。この方法では、人がどれだけ新しいことに対してオープンであるか、どれだけ真面目で計画的であるか、他人とどれだけうまくやっていけるか、どれだけ友好的で元気か、そしてどれだけ心配りができるか、を見ています。これらの5つの部分は、開放性、誠実性、協調性、外向性、神経症的傾向と呼ばれています。
相性を判断するために、ビッグ5の性格検査の各次元のスコアを2人の個人間で比較する方法があります。明確な答えはないものの、研究によれば、ビッグ5の各次元で似たようなスコアを持つ人々は、相性が良い傾向があることが示されています。具体的には、協調性(Agreeableness)のスコアが高く、神経症的傾向(Neuroticism)のスコアが低い2人の個人は、協調性のスコアが低く、神経症的傾向のスコアが高い2人の個人よりも、相性が良い可能性があるとされています。しかし、相性はただの性格的特徴だけで決まるものではなく、多くの要因に影響を受ける複雑な問題であると理解することが重要です。これは、人間関係の相性は性格だけでなく、他の多くの要素によっても大きく影響を受けるため、ビッグ5の性格検査だけを頼りにするのは難しいことを意味しています。
References
MBTI and the Big Five personality traits. (2022, March 28). Scientific Personality Assessment | TraitLab. https://www.traitlab.com/blog/mbti-big-five-personality-traits
パーソナリティ研究の動向と今後の展望. (n.d.). J-STAGE Home. https://www.jstage.jst.go.jp/article/arepj/60/0/60_69/_article/-char/ja/