こころの相談室UP - TOP
ご予約はこちら

【強迫性障害】強迫性障害に漢方薬って効くのかな?

ラッコキーワードで強迫性障害に関する検索上位のテーマをブログの題材にしてきましたが,そろそろ題材がなくなりそうなことと,よく検索されているキーワードについては,既に立派にまとまっているサイトが多数存在していました。

こころの相談室UPのブログの独自性って何だろうと改めて考えたときに,比較的新しい論文の結果についてご紹介していくことが良いのかも知れないと思いました٩( ᐛ )و

海外の論文を読むために,DeepL翻訳やPaperpileなどの文献購読サポートツールも準備してきたので,論文紹介記事にお付き合いください( ..)φ

今回の論文

強迫性障害の治療における漢方薬の有効性に関する臨床的なエビデンスとレビュー

Abrishami, M. H., Noras, M. R., Soltanifar, A., Salari, R., Jarahi, L., & Pazhouh, H. K. (2022). Clinical evidence for effectiveness of herbal medicines in treatment of obsessive- compulsive disorder, a review study. Current Drug Discovery Technologies. https://doi.org/10.2174/1570163819666220616122543

背景

強迫性証が(OCD)には薬物療法や認知行動療法などの従来の治療法がありますが,これらの治療法は一様に成功するわけではなく,副作用を引き起こすこともあるため,代替療法や補完療法への需要が生じています。 

結果

サフラン,セイヨウオトギリ,オオアザミなど6種類の漢方薬を使用した研究論文が見つかりました。

セイヨウオトギリを除くすべての植物がOCDの治療薬として有効であることが証明されました。

これらの植物に含まれる植物化学物質は,モノアミンの再取り込み阻害,GABA作動性効果,神経内分泌調節など様々な手段で効果を発揮します。

研究の数が少なく,研究方法に疑問点がある論文が複数ありました。また,再現性がないことから,OCDの治療のための漢方薬に関するさらなる研究の必要性が強調されていました。

結論

漢方薬はOCDの独立した治療法として,または他の方法と併用して使用することが望ましいと示唆されました。