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【不眠症】不眠症対策にアルコールは逆効果?

2022年1月29日に第3回目のCOVID-19ワクチンを接種しまして,今日まで寝込んでおりました。

ようやくブログをかけるほどには回復しましたが,今回は発熱,発汗,悪寒,悪夢という結構つらい副反応でした( ;∀;)

対策は,スポーツドリンクの大量摂取とカロナールでした。

今回のブログのテーマは,検索ワード「不眠症 アルコール」です٩( ᐛ )و

不眠症のアルコールは,とても深い関係にあります。具体例をあげると,以下のような図式になるようです。

寝つきが悪い→飲酒→すぐに寝つける→途中で目が覚める→睡眠の質が下がる→不眠症が慢性化

長期的な視点で考えると,不眠症が慢性化する要因となるアルコール(寝酒)ですが,どうして寝酒をする習慣が続いてしまうのでしょうか?

これは,行動(飲酒)は,その行動の直後にその人にとって良い結果(寝つきがよくなる)が伴うと,その行動を繰り返す傾向が人には備わっているからです。これを強化の原理と呼んでいます。

つまり,人の行動の仕組みとして,短期的な良い結果が伴う行動は,意識的にも無意識的にも繰り返してしまうのです。

上述したように,人の行動の仕組みに沿ったまま行動していると,不眠症は慢性化したままになってしまいます。

これを避けるために,良い睡眠をとるための12箇条を頭に入れておくことが重要になります٩( ᐛ )و

つまり,寝酒は避けるということです。なぜ寝酒を避ける必要があるかというと,寝酒をすることで寝つきは一時的によくなるかも知れませんが,アルコールは睡眠の質を下げたり,利尿作用があるために途中でトイレ覚醒してしまったりするからです。

寝酒を避ける代わりに何をするか?という別のプランが必要になります。別のプランとして考えられるのが,刺激統制法睡眠スケジュール法です。つまり,眠気がきてから寝床に入る,寝床に入って20分眠れなかったら,一度寝床から出て,再度眠気がくるまで興奮しない活動をしておくということです。

「寝酒が習慣になってやめられない」という方もおられるかも知れません。そのような場合は,家の中にアルコール類を置かない,アルコールを飲まないという目標を立てるのではなく,アルコールが飲みたくなったら別の○○をする,もしくは○○を飲むと別の行動に置き換えることがポイントになります。

アルコールに関する精神疾患は,DSM5では物質使用障害と呼ばれるようになりました。

ご自身で様々な工夫をされてもなお,アルコールに関連する問題が続く場合は,医療機関受診を検討されても良いかも知れません。

それでは今日はこの辺で!